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DATA-DRIVEN NOVEL RANKING

有川 ひろ

独自に収集した評価データで選ぶ、"本当に愛されている小説"のランキング

PROFILE

高知県出身の小説家。園田学園女子大学卒業後、2003年に「塩の街」で第10回電撃ゲーム小説大賞を受賞し、翌2004年にデビュー。自衛隊と未知の生物との接触を描いた「自衛隊三部作」をはじめ、SFと軍事的要素を取り入れたライトノベルで注目を集めた。その後、架空の軍事組織が登場する「図書館戦争」シリーズや、「阪急電車」「空飛ぶ広報室」など現実を舞台にした作品にも活動の幅を広げ、幅広い世代の読者から支持を獲得している。自身は現在もライトノベル作家と称しており、影響を受けた作家として新井素子の名を挙げている。複数の作品が映画やテレビドラマ化されるなどメディアミックスでも高い人気を誇る。2019年にペンネームの表記を有川浩から有川ひろへ改めた。

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ランキング

1阪急電車

阪急電車

2008年刊行

20,056pt

TOTAL SCORE

関西を走るローカル線、片道わずか15分の車内が舞台のこの物語は、乗り合わせただけの見知らぬ人々の人生が、駅ごとに少しずつ交差していく連作短編集です。恋の始まり、別れの決断、傷ついた心の再生、そして予期せぬ出会いが、リレーのようにつながりながら紡がれていきます。婚約者を奪われた女性の鮮烈な「討ち入り」から始まり、ダメな恋人と別れられない女性、孫娘を見守る老婦人、図書館で気になる存在と偶然隣り合わせた男性など、人数分のドラマが車窓の景色とともに流れていきます。読者からは「価値観の違う奴とは、辛いと思えるうちに離れた方がええねん」という作中の言葉への共感の声が多く寄せられ、ほのぼのとした温かさの中にも、人生へのするどい視点が光ります。行きずりだからこそ言える一言が、誰かの人生を変えていく。そんな小さな奇跡が積み重なり、終点へと向かう電車は希望の物語を乗せて走り続けます。

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絶賛10,587
好評9,300
普通4,176
不評493
酷評169

TOTAL 24,725 reviews

2図書館戦争

図書館戦争

2006年刊行

15,890pt

TOTAL SCORE

公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律、メディア良化法が成立して30年。国家機関による武力を用いた検閲が横行する日本で、本を守るために組織された図書隊が、合法的な権力に真っ向から立ち向かう異色のアクションエンタメ作品です。主人公、笠原郁は、高校時代に出会った図書隊員の背中を追い求め、晴れて図書隊に入隊。不器用ながらも愚直に突き進むその情熱が認められ、エリート部隊、図書特殊部隊へと配属されます。笠原郁、熱血バカ。堂上篤、怒れるチビ。個性豊かな隊員たちが繰り広げる戦いは、シリアスな場面とコミカルな掛け合いが絶妙なバランスで交差し、読者を作品の世界へと引き込みます。言論の自由と検閲、そして自由は与えられるものではなく勝ち取り守るものという重厚なテーマを、恋愛要素も交えながら軽やかに描ききった、デビュー作後に大ブレイクを果たした著者の代表シリーズ第一作です。

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絶賛7,502
好評5,379
普通3,778
不評615
酷評225

TOTAL 17,499 reviews

3図書館革命

図書館革命

2007年刊行

14,969pt

TOTAL SCORE

図書館シリーズ本編の完結巻です。正化三十三年、図書隊を長年率いてきた稲嶺司令が勇退し、組織は新たな時代へと踏み出します。そこへ原子力発電所を狙ったテロが発生し、その内容に酷似した小説を書いた人気作家・当麻蔵人が、良化隊の標的となります。言論を取り締まる側の手が迫る中、図書隊は知の自由を守るために彼の身辺警護に奔走します。しかし状況は刻々と悪化し、秘策を実行する最中に堂上が重傷を負ってしまいます。動揺する郁に、堂上は任務の遂行を託します。「お前はやれる」という言葉を背に、郁は孤軍奮闘します。読者からは「ハラハラドキドキクスクスニヤニヤしながら読んだ」という声が寄せられており、緊迫の逃亡劇とラブコメ要素が絶妙に絡み合う構成が光ります。表現の自由という骨太なテーマを正面から扱いながら、登場人物たちの恋模様や人間ドラマを丁寧に描き切った、シリーズ渾身の大団円です。

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絶賛5,973
好評2,936
普通1,415
不評101
酷評31

TOTAL 10,456 reviews

4図書館内乱

図書館内乱

2006年刊行

14,208pt

TOTAL SCORE

図書館を舞台にした架空の法律が支配する近未来。本を守るために武装した図書隊員たちが、検閲機関である良化隊と激しく対峙するシリーズの第二弾です。戦闘職種に就いていることを両親に隠し続けてきた主人公の郁に、ある日突然、両親が職場見学に訪れるという一大ピンチが勃発。図書隊総出の必死の隠蔽作戦が幕を開けます。一方、聴覚に障がいを持つ少女と、彼女を想い続ける教官・小牧を巡り、良化隊が理不尽な理由で小牧を連行するという事態が発生。郁たちは奪還に向けて動き出します。読者からは、「どう見たって好き合ってるでしょうよ!あーもう!」と叫びたくなるほどの、もどかしくも甘いラブコメ展開が絶賛されています。そして物語の終盤、郁がずっと胸に秘めてきた憧れの王子様の正体が、思わぬ形で明かされる衝撃の展開が待ち受けています。表現の自由と検閲という重厚なテーマを軸にしながら、各キャラクターの人間関係と恋模様が絶妙に絡み合う、読み始めたら止まらない一冊です。

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絶賛5,294
好評3,953
普通2,092
不評134
酷評40

TOTAL 11,513 reviews

5図書館危機

図書館危機

2007年刊行

14,084pt

TOTAL SCORE

憧れの王子様の正体が、まさかあの人だったとは。その衝撃の事実を知ってしまった主人公・郁の七転八倒ぶりに、読者はもだもだしながら笑いをこらえきれない。しかし本作の見どころは、じれったい恋愛模様だけにとどまらない。人気俳優を取り上げた雑誌が表現規制をめぐる大問題に発展し、日常で使われる言葉が差別用語として槍玉に挙げられる。「床屋」がなぜいけないのかという問いは、読者自身の価値観をも揺さぶる。さらに地方の美術展で最優秀に輝いた、自由をテーマにした絵画が検閲と没収の危機に晒され、図書隊の特殊部隊が警護作戦に臨む。その舞台が郁の地元であったことから、家族との確執も表面化し、母娘の関係に新たな光が差し込む。玄田隊長の豪快な機転と覚悟の格好よさ、稲嶺司令の勇退が示す組織の転換点など、読み応えのある要素が幾重にも重なり合う。シリーズ第三作にして、恋も戦いも、ついに佳境へと踏み込んでいく。

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絶賛5,217
好評3,504
普通1,781
不評108
酷評34

TOTAL 10,644 reviews

6別冊 図書館戦争I

別冊 図書館戦争I

2008年刊行

13,154pt

TOTAL SCORE

晴れて恋人同士となった堂上と郁。しかし、純粋培養で育った茨城県産26歳の郁は、恋愛経験値の低さゆえに、キスから先へなかなか進めずにいる。本編で激しいぶつかり合いを繰り広げてきた二人が、今度は不器用な甘さで読者を包み込む、恋愛成分全開のシリーズ番外編だ。読者からは「一冊丸々ベタ甘を浴びせられてお腹いっぱい」「アメリカのこってりしたケーキを食べたかのような読後感」と表現されるほど、その甘さは本編とは一線を画す。しかしただの恋愛模様にとどまらず、ホームレス問題や児童虐待など複雑な事情を秘めた事件も描かれ、作品のテーマ性は健在だ。郁と堂上のもどかしい距離感に加え、小牧や柴崎ら脇を固めるキャラクターたちの恋模様も見どころのひとつ。差別的な言葉を一切使わないという大胆な手法で描かれる言葉と悪意の問題など、甘さの中に重いテーマが巧みに織り込まれている点も読み応え十分だ。

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絶賛4,767
好評2,753
普通1,713
不評173
酷評34

TOTAL 9,440 reviews

7別冊 図書館戦争II

別冊 図書館戦争II

2008年刊行

12,737pt

TOTAL SCORE

「もしもタイムマシンがあったら、いつに戻りたい?」この一言が、図書隊副隊長・緒形の封印された過去を解き放つ。平凡な大学生だった彼が、なぜ本を守る戦士となったのか。取り戻せない青春と、淡く切ない恋の記憶が明かされる。一方、シリーズを通じて「隙のない女」として描かれてきた柴崎が、ストーカー被害という過酷な試練に巻き込まれる。読者からは「精神的ダメージが大きくなるような貶め方で辛かった」との声も上がるほど、息苦しいサスペンスが展開する。しかしその苦難の果てに、不器用なふたりがようやく素直になれる瞬間が訪れる。「歯が痛くなりそうな甘さ」と評される幸福感と、深い余韻を残す切なさが同居する本作。シリーズを締めくくるにふさわしい、愛と本への想いが凝縮された一冊。

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絶賛4,377
好評2,692
普通1,438
不評140
酷評25

TOTAL 8,672 reviews

8クジラの彼

クジラの彼

2007年刊行

12,211pt

TOTAL SCORE

「元気ですか?浮上したら漁火がきれいだったので送ります」。彼からの2ヶ月ぶりのメールは、それだけだった。自衛隊員たちの恋愛模様を描いた全6編の短編集。表題作では、いつ出航し、いつ帰港するかすら明かせない潜水艦乗りと、ひたすら待ち続ける女性の恋が描かれる。「沈む」んじゃなくて「潜る」、クジラと同じだと言う彼の言葉が、胸に深く刺さる。続く各編では、航空機開発の現場を舞台にした恋のロールアウト、自衛官同士の腐れ縁から生まれる恋、年の差と向き合う不器用な男の葛藤、フェンスを越えてでも会いに行こうとする純情、そして女性ファイターパイロットを妻に持つ夫の視点まで、バラエティ豊かな恋愛劇が繰り広げられる。読者からは「プリンアラモードに生クリームを大量追加トッピング」と称される、著者自身が「ベタ甘」と名付けたその甘さは格別だ。国防という厳しい使命を背負うからこそ、彼らの恋はより一途で、より眩しく輝く。

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絶賛3,952
好評4,072
普通2,483
不評270
酷評54

TOTAL 10,831 reviews

9旅猫リポート

旅猫リポート

2012年刊行

12,059pt

TOTAL SCORE

カギしっぽのオス猫ナナは、瀕死のところを青年サトルに救われ、共に暮らし始めた。しかしそれから五年が経ち、サトルはある事情からナナを手放す決意をする。「僕の猫をもらってくれませんか?」銀色のワゴンに乗り、小学校・中学校・高校・大学時代の旧友たちを訪ねる一人と一匹の旅が始まる。行く先々で語られる懐かしい日々と美しい風景。そして旅が進むにつれ、サトルが抱える秘密が少しずつ明らかになっていく。猫視点と人間視点が交互に織りなす構成が絶妙で、ナナのひねくれたユーモアと、サトルの底抜けの優しさが心に染み渡る。読者レビューには「涙腺崩壊」「号泣は自宅で」「この絆は恋愛を超える」といった声が並ぶ。悲しみの中にもユーモアと愛があふれ、読み終えたあとには不思議な清々しさと温かな余韻が残る、永遠の絆を描いたロードノベルの傑作。

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絶賛3,907
好評2,423
普通889
不評137
酷評35

TOTAL 7,391 reviews

10海の底

海の底

2005年刊行

11,917pt

TOTAL SCORE

四月の横須賀米軍基地。桜祭りで賑わう会場に、海の底から這い上がってきた巨大な赤い甲殻類の大群が押し寄せる。次々と人を喰らう怪物から逃れるため、自衛隊の実習幹部である夏木と冬原は、子供たちを連れて潜水艦へと立てこもる。だがその子供たちは、なぜか「歪んでいた」。閉鎖された艦内という極限状況で、二人の若き自衛官と少年少女たちの間に生まれる摩擦と、ほんの小さな変化が丁寧に描かれる。一方、外の世界では機動隊が命がけで怪物と対峙しながらも、警察と自衛隊、米軍の縄張り争いに翻弄され、やるせない戦いを強いられていく。「我々はそういう国の役人だ」という言葉が胸に刺さる。怪獣パニックを軸に、人間の器の小ささ、友情、成長、そして淡い恋まで描き切る。「サヨナラ満塁ホームランのような圧倒的なカタルシス」と称された怒涛の後半から、ほんわかしたラストまで、息をつかせぬ展開が続く。

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絶賛3,797
好評3,572
普通1,979
不評210
酷評65

TOTAL 9,623 reviews

11三匹のおっさん

三匹のおっさん

2009年刊行

11,596pt

TOTAL SCORE

「俺たちのことはジジイと呼ぶな、おっさんと呼べ」。還暦を迎えた幼なじみの三人組が、私設自警団を結成する痛快活劇シリーズの第一弾です。剣道の達人キヨ、柔道家のシゲ、そして「実は一番危険」と称される頭脳派のノリ。三匹が愛とパワーで、ゆすりや詐欺、動物虐待など町に潜む悪を次々と成敗していきます。キヨの孫・祐希とノリの愛娘・早苗という高校生コンビも加わり、世代をまたいだ人情劇が展開。昭和気質の豪快なおっさんたちが、時代劇さながらの勧善懲悪で胸をスカッとさせながら、現代社会の闇にも鋭く切り込みます。笑えて、泣けて、キュンとする要素が全部詰まった六話構成です。

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絶賛3,413
好評3,827
普通1,674
不評183
酷評50

TOTAL 9,147 reviews

12県庁おもてなし課

県庁おもてなし課

2011年刊行

11,275pt

TOTAL SCORE

県庁に新設された「おもてなし課」を舞台に、若手職員の掛水が観光立県を目指して奮闘するお仕事小説。地元出身の人気作家から突きつけられる「バカか、あんたらは」という痛烈な言葉を皮切りに、お役所仕事の硬直した体質と民間感覚の大きなズレが次々と浮き彫りになっていく。読者からは「お役所仕事だよなあ」と頷きながら読めるリアリティと、「まんまと策略にはまり高知に行きたくなった」という声が相次ぐほど、高知県の魅力が作品全体に染み込んでいる。仕事の奮闘劇でありながら、二組の不器用な恋模様も丁寧に描かれ、読後には爽やかな余韻が残る。郷土愛と組織改革、そして恋愛をカラフルに織り交ぜた観光エンターテインメント。

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絶賛3,263
好評3,917
普通1,831
不評252
酷評52

TOTAL 9,315 reviews

13植物図鑑

植物図鑑

2009年刊行

11,105pt

TOTAL SCORE

道端に行き倒れていたイケメンを、思わず拾ってしまった27歳OLのさやか。「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。躾のできたよい子です」という言葉で始まる、少女漫画のような同居生活。謎めいた青年イツキは、家事万能かつ植物の知識が豊富で、道端の野草を使って美味しい料理を作り、さやかの心を少しずつ溶かしていく。甘酸っぱい恋愛描写はもちろん、身近な野草の豊かな世界が丁寧に描かれ、「まさに図鑑を読んだあとのような充実感」と評されるほど。しかし物語は、予期せぬ別れによって急展開を迎える。読後には、いつもの散歩道に生える雑草がまったく違う顔に見えてくる、甘くて少し切ない恋愛小説。

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絶賛3,506
好評2,364
普通1,259
不評212
酷評61

TOTAL 7,402 reviews

14塩の街 wish on my precious(改題: 塩の街)

塩の街 wish on my precious(改題: 塩の街)

2004年刊行

11,037pt

TOTAL SCORE

塩が空から降り注ぎ、街を飲み込み、人をも塩へと変えていく。そんな崩壊寸前の東京を舞台に、元自衛官の秋庭と女子高生の真奈が静かに寄り添いながら暮らしている。ある日、謎めいた男がそそのかすように囁く。「世界とか、救ってみたくない?」。その言葉が二人の運命を動かし始める。読者からは「胃もたれするほど甘々」と称されるほどの恋愛描写が詰め込まれながらも、「好きな人を守りたくて、守り切ったらついでに世界も救っていた」という骨太なテーマが根底に流れるデビュー作。自衛隊三部作の第一作にして、著者が「上手く書くのではなく書きたいように書いた」と語る、荒削りだからこそ輝く原点となる一冊。

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絶賛3,633
好評4,316
普通3,430
不評615
酷評175

TOTAL 12,169 reviews

15空の中

空の中

2004年刊行

10,407pt

TOTAL SCORE

高度2万メートルの上空で、謎の航空機事故が連続して発生する。事故調査に乗り出したメーカー担当者と、奇跡的に生還した自衛隊の女性パイロットは、その空域でとてつもない秘密を目撃する。一方、高知の海辺では少年がクラゲに似た不思議な生物を拾い、やがてフェイクと名付けて心を通わせていく。大人と子供が別々に出会った2つの秘密が交わるとき、日本、そして人類を巻き込む前代未聞の危機が動き出す。SFでありながら、もどかしくも甘い恋愛描写、親しい者を失った痛みと向き合う少年の葛藤、そして未知の存在との相互理解と共生を問う哲学的なテーマが絡み合う。著者がラピュタを目指した怪獣物と青春物を足して空自で和えた話と語る、自衛隊三部作の第二弾。

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絶賛2,940
好評3,848
普通2,847
不評385
酷評86

TOTAL 10,106 reviews

16レインツリーの国

レインツリーの国

2006年刊行

10,339pt

TOTAL SCORE

一冊の忘れられない本をきっかけに、見知らぬ二人のメール交流が始まる恋愛小説です。共通の趣味を持つ二人の距離はあっという間に縮まりますが、ヒロインのひとみには、どうしても会えない理由がありました。その理由とは、聴覚障害という、当事者にしか分からない苦悩と葛藤でした。健聴者の伸行とひとみは、気持ちが通じ合うほど激しくぶつかり合い、すれ違いを繰り返します。障害に悲哀的な同情を感じさせない内容でありながら、痛みにも悩みにも貴賤はないという普遍的なテーマを丁寧に描き出しています。不器用で真っ直ぐなふたりが、何度も切れかかった糸を忍耐強く繋ぎ直していく過程は、胸を掴まれるような感動を呼びます。

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絶賛3,220
好評5,410
普通5,029
不評1,059
酷評243

TOTAL 14,961 reviews

17キケン

キケン

2010年刊行

10,061pt

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成南電気工科大学の「機械制御研究部」、略称キケン。犯罪スレスレの実験や破壊的行為を繰り返すこの集団は、キケン、すなわち危険として学内から畏れられていた。爆破大好きな部長・上野と、泣く子も黙る副部長・大神に率いられた彼らの合言葉は、「全力無意味、全力無謀、全力本気」。学祭では本格ラーメン店を立ち上げ、驚異的な売上を叩き出すなど、およそ大学サークルの域を超えた伝説が次々と生まれていく。笑いあり、熱量あり、そして予想外の感動あり。読み進めるうちに、誰もが自分の青春時代に思いを馳せてしまう一冊。特に終盤は、「油断すると涙腺をやられる」と多くの読者が語るほど胸に響く展開が待ち受けており、青春の輝きとノスタルジーを鮮烈に描き切った傑作青春小説。

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絶賛2,791
好評2,767
普通1,467
不評243
酷評57

TOTAL 7,325 reviews

18空飛ぶ広報室

空飛ぶ広報室

2012年刊行

9,486pt

TOTAL SCORE

夢を断たれた元戦闘機パイロットが、異動先の航空自衛隊広報室で繰り広げる、お仕事と恋愛のドラマティック長篇。ミーハーな室長やベテラン広報官ら個性豊かな先輩たちに揉まれながら、自衛隊嫌いの女性テレビディレクターとぶつかり合い、やがて互いの挫折と向き合っていく。ブルーインパルスのパイロットになれなくても、広報という仕事で航空自衛隊を世間の風に飛ばせると気づく主人公の成長が胸を打つ。甘さ控えめのリアルな筆致で描かれる自衛隊の素顔と、東日本大震災の松島基地を追った最終章が、読む者の心に深く刻まれる一冊。

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絶賛2,360
好評2,200
普通933
不評95
酷評40

TOTAL 5,628 reviews

19フリーター、家を買う。

フリーター、家を買う。

2009年刊行

9,414pt

TOTAL SCORE

就職先をわずか3ヶ月で辞め、親の脛をかじりながら自堕落な日々を送る25歳のフリーター。そんな彼を変えたのは、母親の鬱病という家族の危機だった。バイトに精を出し、就職活動に奮闘し、壊れかけた家族のために走り続ける姿は、「谷底から山をがーっと駆け上がり、最後に絶景を見られたような爽やかな読後感」と読者に言わしめるほど。頑固な父親との確執、就職の壁、近隣住民とのトラブルと、次々と立ちはだかる困難を乗り越える中で、主人公だけでなく家族全員が少しずつ変わっていく。「バカで怠惰な自分を取り繕うのはバカで怠惰であることよりカッコ悪い」という言葉が胸に刺さる、愛と勇気と希望の家族再生物語。

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絶賛2,143
好評3,190
普通1,496
不評169
酷評31

TOTAL 7,029 reviews

20ラブコメ今昔

ラブコメ今昔

2008年刊行

8,827pt

TOTAL SCORE

自衛隊を舞台にした、6編のラブコメ短編集。突っ走り系の広報自衛官が、鬼の上官に挑む「奥様とのナレソメ」取材攻防戦に始まり、オタクな自衛官と大阪の元気娘の遠距離恋愛、ブルーインパルスのパイロットをめぐる波乱、上官の愛娘との秘密の恋など、十人十色の恋模様が広がる。読者からは「くやしいがどの男もカッコいいんだわ」との声も。甘さの中に、危険と隣り合わせの任務に向き合う自衛官たちの覚悟と矜持がさりげなく織り込まれており、ベタ甘なだけでは終わらない骨太な読み応えが魅力。乙女も、おっさんも、オタクも、恋する全ての人に贈る王道ハッピーエンドの連続に、気づけば一気読み必至の作品集。

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絶賛2,036
好評2,723
普通1,884
不評220
酷評39

TOTAL 6,902 reviews

21シアター!

シアター!

2009年刊行

7,892pt

TOTAL SCORE

解散の危機に瀕した小劇団の再建を描いた、笑いと涙と熱量に満ちた青春群像劇。負債額は三百万円。弟の劇団を救うため立ち上がった兄は、二年間で収益から全額返済できなければ劇団を潰すという厳しい条件を突きつける。いわば「鉄血宰相」の誕生だ。経営感覚ゼロながら情熱だけは本物の劇団員たちと、冷徹なまでに合理的な兄との衝突と成長が物語の軸となる。そこに人気声優という異色の新メンバーが加わり、劇団は新たな化学反応を起こしていく。「若者たちが全力で走る姿は青臭いけれど眩しい」という読者の声が本作を端的に言い表している。章を重ねるごとに確実に前進していく彼らの姿に胸が熱くなり、最終章では予想外の展開が待ち受けている。演劇の裏側をS席独り占めで堪能できるような一冊。。

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絶賛1,531
好評2,447
普通1,440
不評166
酷評29

TOTAL 5,613 reviews

22ストーリー・セラー

ストーリー・セラー

2010年刊行

7,848pt

TOTAL SCORE

小説家の妻と、彼女を支える夫。ふたりを突然襲ったのは、複雑な思考をするほど脳が劣化し、やがて命を落とす不治の病という残酷な宣告だった。書くことをやめれば生きられる。しかし彼女は最高の読者である夫のために、命を削りながら物語を紡ぎ続ける。対になるふたつの物語、サイドAとサイドBで構成される本作は、読み進めるにつれ、どこまでが現実でどこからが虚構なのかという不思議な感覚に読者を引き込んでいく。「まんまと著者の巧みな罠にはまってしまった」というレビューが物語るとおり、読後には世界が一変するような驚きが待ち受けている。甘く、哀しく、そして深く心に刻まれる夫婦の愛の物語。

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絶賛1,915
好評2,431
普通1,877
不評436
酷評96

TOTAL 6,755 reviews

23明日の子供たち

明日の子供たち

2014年刊行

7,243pt

TOTAL SCORE

児童養護施設を舞台に、元営業マンの新任職員・三田村が、先輩職員や施設で暮らす高校生たちと関わりながら成長していく連作長編。「施設にいるからかわいそう」という先入観を静かに、しかし力強く覆していく物語です。子供たちを傷つけるのは、親と暮らせないことそのものではなく、それを欠損と見なす社会の風潮だという視点は、読者の価値観を揺さぶります。職員たちの葛藤、子供たちのしなやかな強さ、そしてクライマックスの胸を打つスピーチへと向かう展開は、笑いあり涙ありのエンターテインメントとして昇華されています。「自分の人生は一回だけなのに、本を読んだら、本の中にいる人の人生もたくさん見せてもらえる」。この台詞が静かに、読書の意味そのものを照らし出します。

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絶賛1,351
好評1,403
普通565
不評68
酷評12

TOTAL 3,399 reviews

24シアター! 2

シアター! 2

2011年刊行

7,052pt

TOTAL SCORE

「2年間で300万を返せ。できなければ劇団を潰せ。」鉄血宰相と呼ばれる兄が突きつけた厳しい条件のもと、借金返済に向けて走り出した小劇団シアターフラッグ。しかし順風満帆とはいかず、メンバー間に亀裂が生じ、数々のトラブルが勃発する。看板女優と新星女優の斬るか斬られるかの緊張感あふれるぶつかり合い、意外な組み合わせで芽生える恋愛模様など、今作は劇団員一人ひとりの内面と人間関係に深くスポットを当てた構成で、ゆるい部活のような雰囲気はそのままに読み応えは増している。諦めさせるために全力でサポートする兄の姿と、導かれながら成長していく劇団員たちの姿が眩しく映る、青春と成長の物語。

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絶賛1,183
好評1,785
普通949
不評67
酷評13

TOTAL 3,997 reviews

25三匹のおっさん ふたたび

三匹のおっさん ふたたび

2012年刊行

7,045pt

TOTAL SCORE

還暦を迎えたかつての悪ガキ三人組が結成した、町内限定の私設自警団が再び動き出す。剣道の達人キヨ、武闘派の柔道家シゲ、危ない頭脳派のノリ。書店での集団万引き、生ゴミのまき散らし、連続する不審火など、地域に潜む悪意に三匹が立ち向かう痛快活劇の第二弾。今作では三匹の家族にもスポットが当たり、キヨの嫁の金銭トラブルやシゲの息子のお祭り復活への奮闘、ノリへの突然のお見合い話まで巻き起こる。さらには本家を名乗る偽者まで現れ、騒動はますます賑やかに。悪いことをしたら怒るのでなく叱る、そんな温かみある解決が読者の共感を呼ぶ。まさに「うちのジーサンはタダモンじゃない」と言いたくなる、爽快で人情味あふれる一冊。

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絶賛1,172
好評1,926
普通991
不評89
酷評18

TOTAL 4,196 reviews

26アンマーとぼくら

アンマーとぼくら

2016年刊行

4,478pt

TOTAL SCORE

沖縄の言葉で「おかあさん」を意味するアンマー。かりゆし58の名曲に着想を得た、家族の愛を描く感動長編です。30代のリョウは、母の予定に付き合うため沖縄に里帰りします。実の母は幼い頃に他界し、再婚した父もすでにいません。なのに、なぜか母と3日間の沖縄観光が始まるのです。斎場御嶽、首里城、美しいコバルトブルーの海。沖縄の聖地を巡るうち、過去と現在が交錯し始め、リョウは奇妙な感覚にとらわれます。「一体、ぼくに何が起こっている?」。タイムリミットは3日間。その先に待ち受ける、優しい奇跡とは。過去を精算し、父を許し、母を愛して時間は進んでいく。沖縄だからこそ起こりうる、不思議で温かな家族の物語です。

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絶賛597
好評920
普通782
不評134
酷評37

TOTAL 2,470 reviews

27キャロリング

キャロリング

2014年刊行

4,243pt

TOTAL SCORE

クリスマスに倒産が決まった子供服メーカーを舞台に、過去のトラウマを抱える社員・大和と、元恋人の同僚・柊子、そして両親の離婚を必死に止めようとする小学生・航平の物語が絡み合います。甘い恋愛小説を予想すると、タイトルとのギャップに驚かされるとレビューでも多く語られるこの作品。誘拐や銃口が向けられる緊迫の展開を経ながらも、登場人物全員に温かみがにじみ出て、憎めない悪役たちまでも奇妙な縁で結ばれていきます。作中で繰り返される、不幸の比べっこをしても仕方ないという言葉が、読む者の胸に静かに刺さります。壊れかけた家族と、壊れてしまった過去。それぞれの辞書に刻まれた痛みが、クリスマスの夜にほんのりと溶け合うラストは涙を誘います。

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絶賛441
好評1,070
普通958
不評135
酷評27

TOTAL 2,631 reviews

28ヒア・カムズ・ザ・サン

ヒア・カムズ・ザ・サン

2011年刊行

4,209pt

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手に触れた物に残る記憶が見えてしまう、特殊な能力を持つ編集者の真也。ある日、同僚のカオルが20年ぶりに父親と再会することになり、真也はその場に立ち会う。父はアメリカで脚本家として成功したと言うが、真也の目には全く異なる真実が映し出される。たった7行のあらすじから生まれたのは、父と娘、恋人、夫婦を巡る愛の物語、そして全く異なる展開を見せるパラレルな物語の2篇。お互いを強く想うあまりにすれ違ってしまう親子の姿、不器用な愛の形が胸に迫る。親も単なる人間であり、迷い、間違い、卑しい部分がある。その現実を受け入れたとき、人と人の心はどう繋がるのか。小説と演劇のクロスオーバーから生まれた、新境地の物語。

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絶賛471
好評1,355
普通1,767
不評341
酷評50

TOTAL 3,984 reviews

29だれもが知ってる小さな国

だれもが知ってる小さな国

2015年刊行

2,816pt

TOTAL SCORE

300万人に愛された児童文学の世界を、人気作家が受け継いだ奇跡の一作。蜜蜂を追って全国を転々とする「はち屋」の少年ヒコが出会ったのは、小さな小人族コロボックルのハリー。同じはち屋の娘ヒメとともに、小さな命を守るため奮闘する姿が描かれる。読者からは「子供心ながらに憧れる要素が詰まっている」「温かい気持ちになれる本」と絶賛の声が寄せられる。元作品を知らなくても楽しめながら、知っている人には「タイトル名が唯一無二」と唸らせる仕掛けも。コロボックル愛と継承への敬意に溢れた、優しくも心躍るファンタジー。

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絶賛231
好評255
普通169
不評23
酷評3

TOTAL 681 reviews

30Sweet Blue Age

Sweet Blue Age

2006年刊行

1,622pt

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甘くて酸っぱくて、どこか痛い。そんな青春のひとこまを、個性豊かな七人の書き手が紡ぐ短編アンソロジーです。自衛官と彼女の遠距離恋愛を描いた甘々な恋愛譚から、ニートたちのモラトリアム、沖縄の宿での出会い、そして京都の夜を舞台にした祝祭のような一夜まで、テーマは青春ひとつでも、その色合いはまるで異なります。読者からは「胸がキュンとしたり、もどかしかったり」「若者の甘さと酸っぱさと痛さが混じった一冊」と評されており、どこか懐かしく、どこか眩しい物語が揃っています。蜷川実花による鮮やかな表紙も、本書の世界観をひときわ際立たせています。

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絶賛76
好評168
普通420
不評42
酷評10

TOTAL 716 reviews

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