阪急電車
2008年刊行
20,056pt
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阪急電車
関西を走るローカル線、片道わずか15分の車内が舞台のこの物語は、乗り合わせただけの見知らぬ人々の人生が、駅ごとに少しずつ交差していく連作短編集です。恋の始まり、別れの決断、傷ついた心の再生、そして予期せぬ出会いが、リレーのようにつながりながら紡がれていきます。婚約者を奪われた女性の鮮烈な「討ち入り」から始まり、ダメな恋人と別れられない女性、孫娘を見守る老婦人、図書館で気になる存在と偶然隣り合わせた男性など、人数分のドラマが車窓の景色とともに流れていきます。読者からは「価値観の違う奴とは、辛いと思えるうちに離れた方がええねん」という作中の言葉への共感の声が多く寄せられ、ほのぼのとした温かさの中にも、人生へのするどい視点が光ります。行きずりだからこそ言える一言が、誰かの人生を変えていく。そんな小さな奇跡が積み重なり、終点へと向かう電車は希望の物語を乗せて走り続けます。
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